東洋蘭と春蘭の花


春蘭
日本の山野にも九州から東北にかけてジジババとしても存在。日本春ランは東洋蘭と呼ばれる。
東洋蘭
中国、台湾、日本、朝鮮、広義での東アジア原産のランを言う場合が多い。中国春蘭や日本春蘭や寒蘭、風蘭等。
中国春ランや恵蘭、寒蘭、日本春蘭、長生蘭(セッコク)、富貴蘭(風蘭フウラン)など、
一般的に東アジア原産の蘭を東洋蘭と呼ぶ事が多いが、
ここでは春蘭の花の画像と「寒蘭、風ランなどの東洋蘭」の幾つか、
また、海老根蘭、玉花蘭の花の写真などもご紹介。
また園芸で人気の君子蘭の花も掲載していますが[君子蘭]はランではありません。
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或る意味広義での東洋蘭(ジジババ春蘭)の花画像

春蘭花(ジイババ)画像は日本の山野(九州〜東北)に
一般的に存在する”ジジババ”と
呼ばれる春蘭。普通、東洋蘭とはあまり呼ばない廉価版的モデル?だが、
花の色や形に変化があったり、
覆輪、斑入りなど、
葉芸があるものだけが日本春蘭と呼ばれ
東洋蘭愛好家間で高価にて取引
される。
ただ、野山にはその様なタイプは
”殆んど無い、”と思っていい。
野山で出会える花は殆んどの場合、
左の写真の様なタイプだろう。

尚、我々の地方では「春蘭」と言っても何の事だか解からない人々も多い。
何度写真を見せ「コレがその春蘭の花、」

と言っても、数日後には「○○君〜、今日はジイババの写真撮ったのか?」
というところである(笑)
地域、環境により若干異なるが、花期は3月〜5月が大半の様だ。

それと花の芳香だが中国春蘭の花には香りの強いものも存在する様だが、
日本のものにはあまりその様な匂いの強いタイプはそんなに多くない無い様だ。
香りと言えば東洋蘭では春蘭よりは富貴蘭や風蘭(フウラン)、玉花蘭だろう。

但し、各地で撮影を続けていると、かなり強い甘い匂いを周囲に漂わせていた野生春蘭の花にも
出会った事があるのも事実だ。辺り一面に凄く匂いが漂っていたからこそ、
「この匂いは一体・・・」という経路で発見した、というパターンが過去に1度だけある。

尚このジジババ(シュンラン)、我々の地方でも昔は至る所に生え、
ボピュラーに見かける普通の”草”だったらしいが、現在は我々の地方では極めて少ない。

私達の事務所にも園芸店の通販等で仕入れた幾つか東洋蘭を置いてはいるのだが、
中でも春蘭の花の形はユニーク、というか、見方によってはグロテスクに感じる時がある。
私だけかも知れないが・・・。尚、育て方のページにも記しているが渇水にはかなりタフな植物だ。

「同じ株」が毎年同じ様に花を付けてくれるるとは限らない。


これは環境や採光の状況など様々な理由からだろうが、
毎年同じ株が花を咲かせるとは限らない。花を咲かせない年もあるのだ。

ジイババ春蘭の花2ところで当サイトで使用しているこれら写真は、実は全て他府県で撮影したものである。無料壁紙素材コンテンツとして提供しているページの写真も含め、残念ながら私達の地元で撮影したものは1枚も無い

昔は我々の地方でもどこにでもあったものだと言うが、
現在は一見自然な緑に見えるところも実は開発され尽くされた二次的な緑でしか無く、その結果現在では自生している場所も非常に限られており、
またその場合も個体数も非常に少なく、地元では求める写真や光景が得られないのでやや残念ではある。

ところが他府県に行けば、我々の地域とは全く事情も違いいくらでも自生地があるので驚いた。しかも他府県は固体数も豊富な為、写真撮影を行い易かった。もちろん我々の地元にも東洋蘭を栽培しているところや、
東洋蘭販売を行っている業者もあり、そこでいくらでも春蘭を撮影出来る訳ではあるが、やはりジイババは作場や鉢植え状態の写真より、
「野山」で自生している状態の絵を撮りたい。

とは言え、さすがにじいばば春蘭ばかりを撮影目的としている訳でも無く(苦笑)、日本の東洋蘭全般の現地撮影を目的とはしているので念のため・・・(苦笑)いつか必ず自然の状態の寒蘭や風蘭、そしてせめて爪覆輪春蘭ぐらいの撮影に成功したいと考えおり、実現させたい。しかしこれらは非常に難しいとは感じる。爺婆とは違い、これらは東洋蘭盗掘者達によって自生地は消え去って久しいと聞く。又、覆輪などの葉変わりや変化花は出現頻度が低く、自然界ではそんなにお目にかかれる品種でも無い。狛江市に住む高校時代からの私の知人は東洋蘭に関して非常にマニアックな御仁だが、
実は或る事がヒントとなり、そこからボヤ系と虎斑系は人工的に作り出す事に成功している。(福島)
花3

←大きく開いた花(山形)


            虫に喰われた春蘭の花

虫に喰われた花。C4。↑(宮城)

東洋蘭の種類

東洋蘭には中国、台湾、朝鮮、日本の春ランを始め、海老根蘭(エビネ蘭)や寒蘭、フウラン、玉花蘭等種類がある。

当サイトは基本的に日本国内の山野に生きる自生シュンランの写真撮影を目的としているサイトな為、
外国系東洋蘭の写真や、日本の東洋蘭でも寒蘭やフウランの画像は殆んど所持して無いのだが、
東洋蘭の写真を各方面にお願いしたところ提供を了承して頂けたので幾つかここで紹介してみたい。
但し、時期的に花が付いてないものもあるのでご了承願いたい。
尚、最後に紹介する「君子蘭」は如何にも東洋ラン的なネーミングではあるが、これは彼岸花科の植物である。

東洋蘭「風蘭(フウラン)」

風蘭(東洋蘭)

風蘭(フウラン)】

この風蘭、根っコの先が赤かったり、花が繊細だったりすると
「富貴蘭」と呼ばれる様になる。本来の生活の場所は木の上。
その為ハンギングバスケット等に吊るされている事が多い。
葉はシュンランよりも短く肉厚があり水分が多そうな印象だ。
またフウランは全体的に小振りで、
春蘭や寒蘭、玉花蘭の様に徒長する事も稀である。

因みにこのフウランも富貴蘭も花が咲いた時は、
辺り一面にそれはいい匂いがする東洋蘭だが、
その花の姿は「春蘭より気品がある」と言う愛好家は多い。
<写真提供>
[セントポーリア/ハーブコーディネートさにい500]

広義での東洋蘭「玉花蘭(ギョッカラン)」

⇒「玉花蘭の花」広義での東洋蘭
















玉花蘭(ギョッカラン)】

とてもいい香りを放つ東洋系シンビジューム
玉花蘭の花は真夏に咲く。
画像をクリックすれば花の画像が見れる。

この玉花蘭は過去にムーブメントがあった蘭だ。
以来、長く沈黙を守っているが、
玉花蘭を知らない人は覚えていていいだろう。
<写真提供>
[観音竹万年青君子蘭東洋蘭/古典園芸植物長吉寿園]

広義での東洋蘭「海老根蘭(エビネラン)」

海老根蘭(東洋蘭)

海老根蘭(エビネラン)】

広い意味での東洋ランと呼ばれる事もあるエビネラン。
春蘭や寒蘭の様な他の東洋蘭と比べると、
この海老根蘭の葉はペラペラしておりやや貧弱な印象だが、
花が可憐な為愛好家の間で人気の高い蘭でもあり、
その人気故、古くから盗掘者が後を絶たず、
寒蘭や風蘭同様、自生している姿を目の当たりにする事は
稀である。私もまだ2回しか撮影に成功していない蘭だ。

但し、他の蘭同様、栽培は盛んに行われており、
一般的な種類なら花屋や花市場でも入手可能だが、
えびね蘭は環境次第では冬場葉が無くなってしまう場合も多く、
その時は春まで泥鉢を眺める事となるのが難点ではある。

東洋蘭「寒蘭(カンラン)」

東洋蘭(寒蘭)
















寒蘭(カンラン)】

土佐寒蘭が有名。
この蘭もその人気故、過去に相当大掛りな盗掘が続き、
自生地が根こ削ぎ消えた東洋蘭の一つだと聞く。
まず今となっては自生写真の撮影は不可能だろう。

香りを追求する為に洋蘭との交配種も多い東洋ランでもある。
<写真提供>
[ハーブコーディネートさにい500]

特別編⇒一聞、如何にも東洋蘭ぽいネーミングの「君子蘭(クンシラン)」。
でもこれは「ラン科」では無く「彼岸花科」の植物。

君子蘭は「ラン科植物」では無いが、東洋蘭販売を行っているショップ等では、大体置いてあるポピュラーな園芸植物
東洋蘭の花と比べると花が派手で鮮やかな品種が多い為女性からの支持もある上育て易く、
その為需要は春蘭や東洋蘭の比では無い。
但し、葉は札を束ねた様に、バームクーヘン切った様に生育させたものは高価。日光量の加減等で調節する。


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